pHコントロール用キャットフード
あなたは、愛猫のpHについて気にかけたことはあるでしょうか?
pHというと、人によってはあまり聞きなれない言葉かもしれませんが、猫の健康には重要なものです。
今回は、このpHのコントロール作用のあるキャットフードについてご紹介します。
そもそもpHとは「水素イオン濃度指数」のことで、数値にすると0が強い酸性、7が中性、13.5~14が強いアルカリ性とされています。
これは、猫で当てはめると尿の状態を測る数値として表すことができます。
最も健康的な数値はほぼ中性の6.5で、1日の中でも数値は何度も変わります。
尿が酸性に傾くとリンやマグネシウムを溶かし、尿として排出します。
逆にアルカリ性に傾くと、それらの物質が固まって結石となります。
さらには、アルカリ性では細菌にとっては繁殖しやすい状態となるため、尿道炎や膀胱炎の原因となります。
つまり、結石や膀胱炎などに悩まされている猫の尿は、アルカリ性に偏りやすい、もしくは偏ってばかりの状態になってしまっているのです。
これを酸性方向にもっていき、酸性になりすぎない程度に調節し、最終的に元の健康的な数値である6.5付近で維持させる作用が期待されるのが、pHコントロール用キャットフードです。
pHコントロール用キャットフードには弱酸性の尿になるようにミネラルをはじめとした物質を含んで栄養バランスを保ったり、尿量を調節して正常な量の老廃物や不純物を排出するようにできる作用もあります。
ただ、しっかりと作用があるのは確かですが、心疾患を抱える猫には尿量調節に用いるナトリウムの量が悪化の原因になったり、妊娠中や授乳期、成長期の猫にはタンパク質の不足を引き起こしてしまったりと、このような一部の猫にはかえって逆効果になることがあります。
なので、pHコントロール用キャットフードをあげる際には、愛猫の体の状態をしっかりと把握するようにし、リスクの発生を防ぐように心がけましょう。